楽器にまつわるウワサや、まことしやかに語られる情報は無限大にあります。
特に学生時代などは先輩から伝えられることは多く、半信半疑でおまじないのようにやっていることも多いのではないでしょうか?
これは「都市伝説」や「あるある」として日常生活から趣味の範囲など多岐にわたります。
ここではエレキ・ギターのウソかホントか分からないものから今では笑ってしまう位のデタラメ情報まで集めてみました。
太いゲージの弦を張ると音がよく鳴る?
学生時代先輩からよく聞いたセリフです。
個人経営の小さな楽器店などに行くといつも必ず居る職業不詳のおじさんなどからもよく聞かされました。
大概二言目には「細いゲージでペラペラな音」「太いゲージでガツンと存在感のある音」なんてことが聴けるはずです。
実際は細い弦の方がサステインも良いですし、繊細さもあります。
太い弦での利点はハッキリとした素朴な音になります。
太ければいいというものではないので、自分が弾きやすく、求めているサウンド、ジャンルなどに合わせるのが良いと思います。
生音が大きいギターは良いギター?
アンプを通さない状態での生音が大きいギターを弾くと「良いギター」だと思う人も多いと思います。
これは「オールドギター」などで言われるボディやネックが程よく乾燥して「鳴りがいい」なんてことをギター全体に当てはめてしまうからです。
一般的に軽い材で作成したギターは生音が大きいのです。
バスウッド、ポプラ、ウルトラライトウエイトアッシュなどは良く鳴りますが、平均的なアルダー、アッシュなどに比べて優れているとは言えません。
エレキギターはアンプを通しての音が良し悪しの判断材料になりますので、ナットやブリッジの調整、電気系統の改良でサウンドは変わってしまいます。
ただ一つ言えることは、「鳴らない」ギターは他のパーツを変えても効果は半減してしまうと言われています。
ギターのフレットを歯みがき粉で磨いても大丈夫?
これは実際には聞いたことはないのですが、昔はこういったことも言われていたそうです。
ただ、「研磨剤が入っているので代用していた」というのは理にかなっているのではないのでしょうか?
私が教わったのは「スチールウール」を使用してフレットを磨くことを実践していました。
指板にマスキングして軽く擦るなど手間がかかりますが、効果はあります。
「ピカール」などホームセンターで手に入る金属磨き材を使うといいでしょう。
磨いた後は研磨剤をしっかり拭き取ることを忘れないようにしましょう。
特にギターを売るときはフレットを軽く磨くと査定が良くなると感じています。
ギターのナットに鉛筆の芯を擦り付けるとチューニングが安定する
これは私もやっていますし、メンテナンスに出したギター工房でもやっています。
ナットの溝の滑りが良いとチューニングの安定に効果があります。
溝を切ったナットを保護する役目もあります。
アーミング時やチョーキングなどでキンキンとしたノイズが出るようでしたら一度試してみてください。
ギターを弾き終わったら弦を緩める
これは昔からよく聞きましたし、よく見かけました。
ただ楽器店などでは緩めていませんし、ネックのトラスロッドは弦の張力とバランスをとっています。
弾く前にチューニングを「合わす」程度ならいいのですが、その都度張力が変化してしまうのは良くありません。
長期間弾かないのであれば、チューニングを1度程度緩めるのが良いでしょう。
くれぐれも緩めすぎたり、弦を外してしまうのはネックにとって何のメリットもありませんし、トラブルの基になることを心得ておきましょう。
またチューニングを頻繁に大きく変えてしまうのも避けた方がいいでしょう。