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エレキギターのボディ材が与える影響

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アコースティック楽器に比べてエレキギターはピックアップに注目がいきがちですが、ボディ材の違いがサウンドに与える影響を解説したいと思います。

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代表的なアッシュ材から

アッシュには大きく分けてホワイトアッシュライトアッシュに分かれます。ただどちらも個体差が大きく、当たり外れがあるのが難点です。木目がはっきりしており、見た目の良さもあります。

ホワイトアッシュ重い材で高音域から低音域まで幅広くカバーでき、クリアーで抜けの良いのが特徴です。

主に70年代のストラトキャスターに使われ、ハードメイプルのような硬さを持つものもあります。

一方ライトアッシュ軽く、オリジナルのストラトキャスターやテレキャスターでは1956年までの個体に使われ、高音域に特徴がありシングルコイルピックアップとの相性が良い。スワンプアッシュとも呼ばれ、水分量が少なめなため、良く振動し生音も大きめです。

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マホガニーは世界三大銘木の一つ

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ウォルナット、チークに並ぶマホガニーはギブソンに多く使われる材で、中低域に特徴のあるサウンドが特徴。

ハムバッカータイプのピックアップとの相性がよく、厚い音が期待できます。
柔らかい木材で加工しやすく耐久性が高いのが魅力です。

アメリカ産のホンジュラス・マホガニーが高級品として有名ですが現在はワシントン条約で制限されています。

高級家具、超高級車の内装などで見かける深い茶褐色の木材ですが初めは淡い色で、日光にさらされて赤みが増し、磨けば磨くほど光沢が出ます

メイプル材はネックからボディまでオールラウンド

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メイプルはネック材やボディトップ材として有名ですが、ハードメイプルは強度が高く、シャープで立ち上がりの良さが特徴です。

この材も重いのですが、ピックアップのポテンシャルを引き出してくれるため、ボディ材やネック材として使用されます。

ソフトメイプルは虎目が出ている物をボディトップ材として使われることが多いようです。

アルダーとは?

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アルダー材は50年代中期から60年代のオールドフェンダーに使用されたボディ材として有名です。

マホガニーより硬くメイプルよりは柔らかい。個体差も少ないので楽器に向いており、ギター用の材としてはスタンダードな存在です。ただ木目が薄くはっきりしないため、カラー塗装で塗りつぶされることが多いようです。

重量は軽く、枯れたトーンが魅力で、中音域がタイトで共振性に優れていることからボディ材として向いてます。

バスウッドは代用品?

バスウッドは柔らかい材で軽く、癖のないトーンといった特徴ですが、見た目はアルダー以上に木目がはっきりしないため塗りつぶされることが多いようです。

言い換えれば、ピックアップの特徴を素直に表現してくれるので向き不向きが分かり易いとも言えます。

実際アルダーの代用として使われていたことがあり、以前は塗装の剥がれたところを少しサンドペーパーで削り、酸っぱい臭いがしたらハズレ(=バスウッド)とまで言われていたこともあります。

1980年代後半から2000年頃はよく見かける材で、エディーヴァンヘイレンモデルや、イングヴェイ・マルムスティーンモデルなどにも一時期使われていました。
人気がないのか最近ではボディ材として見かけることが少なくなったように思います。

高級材のウォルナット

ウォルナットはクルミの木ですが、実と同じく硬い材で重いのですがメイプルほど重くはありません。

茶褐色でオイルフィニッシュで使用される事が多いようです。

サウンドは中音域が強く、アタックのハッキリしたトーンでベースなどにも多く使われます。

パドゥク材はギターとしては珍しい

パドゥク材

パドゥク重めの材で日本で言うカリンの木ですが、楽器用にはアフリカ産のものが多いようです。

硬めの材ですが長めに乾燥期間を経った材は耐久性も安定していると言われています。

中低域に粘りのあるサウンドでアタックもハッキリしています。

加工に関しては目の細かい粉塵が人体に影響を及ぼすため、加工には防塵対策が必要です。

ウクレレでお馴染みのコア材


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コアはウクレレやアコースティックギターに使われる硬質な材です。

軽めなのでソリッドボディで使われることも多いようです。

サウンドもバランスが良く粘りのあるトーンで暖かみのあるのが特徴です。

あまり見かけなくなったセン材

センは見た目はアッシュに似ていますが柔らかく、ボディ材としては密度の濃い中心部の芯材が重くボディ材として使われます。

国産ギター(特に初心者向け)に以前は多く使われていました。

サウンド特性は全体的に劣り音の粘りも期待できませんが見た目の良さがあります。

多くなっているレースウッド

レースウッドはやや硬めの材でシッカリとした重さがあり、目の細かいレース模様からこの呼び名がついています。

軽い重量のものはマホガニーに似た音質特性を持っていますが、全体的に低音域に締まりがあり、高音域も出過ぎないためアイバニーズなどでも多く使われています。

ボディの構造と組み合わせ

フルアコ=フル・アコースティック


W6365●The Heritage EAGLE ASB エレアコ アーチトップ ヘリテージ Kalamazoo イーグル●0215【中古】

ジャズギターなどで有名なフルアコと言うのはフル・アコースティックのことでトップ、サイド、バックをそれぞれ貼り合わされた構成です。

生音が豊かですが、タイトなサウンドは弱く、アンプなどで増幅した時にハウリングが発生する難点があります。

ソリッド


SCUD BD-HKA テレキャスタータイプ ギターボディ

フル・アコの対極にあるのがソリッドですが、極端に言えば1枚の板にピックアップなどパーツを載せたもので、エレキギターの主流な形状です。

実際には単板ボディは少なく、2ピース(縦方向に2枚の板を貼り合わせた)や3ピースなどを多く見かけます。この様に縦方向に合わされた材の枚数をピースと呼びます。

またレスポールの様に表面にメイプル材が縦方向に2枚貼り合わせているので2ピースとなり、マホガニー材に重ね合わせているので、プライと言い、レスポールは2プライということになります。

セミ・ソリッド構造

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Rickenbacker《リッケンバッカー》360 ’67 Fireglo【Vintage】【中古】

セミ・ソリッドはソリッドボディ材の内部に空洞を作った構造ですが、リッケンバッカーが有名です。

ボディの裏側から削り、薄い板でフタをして塗装しています。

他にはテレキャスターのシンライン、チャンドラーのストラト・モデルなど独特なサウンドが特徴です。

レスポールの中にはウェイトリリーフと言う軽量化のためにマホガニー材に穴を開け、メイプル材で蓋をしているモデルがありますが、セミ・ソリッドと言えるかもしれません。

セミ・アコ=セミ・アコースティック

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セミ・アコはセミ・アコースティックの略で、フル・アコのボディを薄くし、よりシャープな音を目指して造られています。

構造はトップ、サイド、バック材を貼り合わせています。

代表的なモデルはギブソンES-335でメイプルとスプルースで造られたセンターブロックが入っており、サステインが増して、より特徴的なサウンドになっています。

ネックジョイント部

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Gibson Custom Shop / TAK MATSUMOTO 1959 Les Paul AGED 【中古】【楽器/エレキギター/ギブソン/カスタムショップ/レスポール/59/松本孝弘/B’z/2016年製/純正ハードケース付】

ネックとの接合はボルトオンタイプセットネックタイプとに分かれます。
それぞれの利点と難点があります。

ボルトオンで代表的なモデルは50年に登場したテレキャスターですが、構造的にボルトで固定しているだけなので、生産性が高く、トラブル時も簡単に交換できますが、強度の問題から接合部分が厚くなり、ハイポジションでの演奏性に難があります。

そこでネックプレートを使わないモデルやジョイント部を削って薄くし、演奏性を高めたものも増えました。

セットネックはレスポールに見られるジョイント方式ですが、ボディに完全に接着してしまうので密着度が増し、サステインに優れています。

しかしこちらもハイポジションでの厚みが演奏性に難があります。

そこでネック材をボディエンドまで伸ばし、一体型にして、両サイドからボディ材を貼り付けたファイアーバードなど、スルーネックと呼ばれるジョイントもあります。

アーチド・トップ

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ギブソンのレスポールが52年に初登場したとき、フルアコのジャズギターからの名残りのようにボディトップ材は平面ではなくアーチがついた形状でした。

このためフラットトップでは得られないサウンドが特徴で、レスポールも年代によってカーブの具合が違います。

コンター加工

ボディが身体にフィットするように加工されたもので、54年に登場したストラトキャスターが初めだとされています。

正式名はコンフォート・コンター・ボディで、これに慣れているとテレキャスターやレスポールなどに持ち替えると違和感を感じるほどの効果でこれも年代、メーカーにより形が違います。

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