ギターの管理、手入れ、操作方法などにまつわるウワサや何もためらうことなくやっていたことで大切な「ギターの寿命を縮めていた」など大変なことになる前に基本的なことから裏技、時には理解不能なカオスな話題まで切り込んでいきたいと思います。
エレキギターのピックアップ交換:出力の大きいピックアップはよく歪む?
マグネットの磁力が強く出力が大きいピックアップはアンプに対する入力も大きいので歪みを助長するのは確かです。
しかし、磁力が強すぎると弦の振動を止めてしまうと言った見方もできますので注意が必要です。
逆に言えば出力が弱いと感じるなら、ピックアップの高さを高く調整して弦に近づけることで改善できるでしょう。
ピックアップの高さ調整をすることで音質やサステインが変化しますので、初心者でも簡単にできるチューンナップです。
初期のエリッククラプトンモデルに搭載されていたレースセンサーピックアップは超低出力で、サステインが非常に良く、プリアンプを搭載して出力を調整する方法が取られていました。
当時は画期的でローノイズということもあり、非常にヒットしたピックアップでした。
リアピックアップとフロントピックアップのバランスですが、音量的に同じかフロントが若干大きめになるように調整するのがいいでしょう。
ボリュームやトーンをフルアップにしたままだと悪影響?
これは昔からよく聞きましたが、実際は途中で止めておくと構造上ポット内のカーボンのへこみ、スレ、傷などでガリの原因となるため、0の状態で保管するのが良いでしょう。
理論的にはフルアップでも良いのでしょうが、アンプに繋いだ途端に大きな音が出てスピーカーなど痛めないように、やはり0で保管するのがいいでしょう。
これはギターだけでなく、アンプやエフェクター、ミキサーなどなど機材全般に言える事だと言えます。
プロの機材担当者も、機材の移動時には0にしているようです。
そのため、アンプやエフェクターなどのセッティングはマーキングか数値化して記録しておくのが一般的です。
エレキギターのポット交換
ポットの交換をするにはハンダ付けが必要になります。
慣れれば簡単なのですが、作業に取り掛かるまでが面倒なんです。
ポットだけでなく、ピックアップの交換などももっと簡単に出来ればいいのですが、今でもハンダ付けが主流です。
ハーモニクスでのチューニングは正確ではない?
現在ではチューニングメーターが手頃な価格で手に入りますし、マルチエフェクターやデジタルアンプに搭載されていることや、スマートフォンのアプリなどもあり、自分の耳だけでチューニングしている人は少ないと思いますが、昔から音叉を使う方法や5フレットと7フレット上のハーモニクスで合わせる事も多かったのです。
これは各弦のピッチが合ってないと最終的に1弦と6弦のピッチが合わなくなります。
しかし、この辺りをシッカリと調整すると完璧にチューニングできるようになります。
先ずはチューニングメーターでチューニングし、ハーモニクスで微調整するのが良いのですが、これでシックリこないのであれば、各弦の開放音と12フレットの押弦、ハーモニクスの音をブリッジサドルの位置を微調整しながらオクターブ調整を行うといいでしょう。
手間が掛かりますが完璧に合った時の気持ちよさは、楽器のクオリティが上がった様な感覚になるでしょう。
エレキギターチューニングアプリ
無料で使えるギターチューナーアプリも精度が良いので、チューナーを持ち歩かなくてよくなったのも便利なのですが、自分の耳でチューニング出来るようになるのも上達への近道です。
使い古した弦は煮沸すると生き返る?エレキギターコーティング弦
これはやったことがないですが、聞いたことがありますし、先輩のベーシストは当たり前のようにやってました。
結論としてこれは全く効果はないでしょう。
新品状態から弦を張ると酸化が始まり、伸びていきますので、サステインも時間や使用と共に劣化していきます。
弦がまだまだ高価だった頃、少しでも長持ちさせるための工夫だったのでしょう。
私もこの話をよく聞いたのは学生時代で、みんな色々と工夫していました。
しかし煮沸しても表面の汚れは落ちてもそれ以上の効果は見込めませんが、新品の硬めの張りが好きになれず、使わなくなったギターに新しい弦を張り、1か月ほど放置して適度に伸びた状態の弦をメインギターに張りなおすという人を知っていますが、後にエリクサーなどの長寿命弦の感触が近いということもあり切り替えています。
クラシックギターのナイロン弦も同様の話を聞いたことがありますが結果は同様でしょう。
ギターのペグに余った弦を巻いておくとチューニングが安定する?
これは何度か聞いたことがありますが、その理由についてはもっともらしいものには当たりませんでした。
基本的には適度に巻いて余ったら切断してスッキリさせましょう。
ギブソンなどのペグが左右に配列されているものは2周くらい巻き付け、フェンダーのように一列に配列されているものは1〜3弦(リバースヘッドは4〜6弦)は3〜4周。4〜6弦(リバースヘッドは1〜3弦)は2〜3周といったところです。
目安といえばペグ2つ先の距離でカットする位です。
巻き方もペグに弦を通して下に綺麗に巻いていくと良いのですが、1周目は通した弦の上に1周巻いて下に巻いていくと言うのも聞いたことがあります。
くれぐれも適当に巻くのはチューニングの安定に影響するので巻くのは慎重に。
エレキギターのペグ交換は簡単なので自分で!
チューニングが不安定な原因は弦を巻き取る「ペグ」に原因があることも!
元々ついているタイプと同じものに変えるなら簡単に交換できます。
ギターのボディはワンピースが良いのか?
ギターのボディは別のテーマで詳しく書いていますが、音質面で理想的なのはワンピースボディです。理由は同じ重量比で出来ているからです。
ただ、伐採した木の中からボディ材を採ろうとすると効率が良い採り方をすると、ツーピースやスリーピースとなってしまうのは仕方のない事です。
実際ビンテージのストラトキャスターを見てもワンピースボディは稀です。
そこで、同じ木の近い位置から採れば重量比の点で問題は無くなります。
これが全く違う位置の材を接着した場合、鳴りのバランスが悪くなってしまいます。
ワンピースボディは希少性と理想的ということで上等だと言えます。
現在、市販モデルでワンピースボディを探すのは難しいと思います。オーダーメイドということになりますが、かなりの出費になるでしょう。