今回はヌーノ・ベッテンコートの使用ギターについてです。
歴代のNシリーズ
N1
ジャクソン製のボディをヌーノ本人が削って作った、コンポーネントギターでピックアップはビル・ローレンス製でリアに搭載。
フロイド・ローズのブリッジを取り付け、黒く塗られたボディには「N1」のステッカー、
ローズウッド指板の右利き用ストラトキャスタータイプのネックにロックナットが取り付けられています。
リアピックアップの下にボリュームノブが取り付けられ、1ピックアップ、1Volのシンプルな仕様
1989年の来日時にも使用機材として確認されていますが、ステージでの演奏には使われていません。
N2
現在の「N4」以前はこの「N2」がメインギターとして活躍していました。
このギターもヌーノ本人が作ったギターでシェクター製のボディにワーモス製のネックが取り付けられています。
ピックアップはリアはビル・ローレンス、フロントがギブソン製、フロイド・ローズのブリッジ仕様で無塗装のボディに1ボリューム、ピックアップセレクターにミニスイッチが取り付けられています。
ローズウッドと思われる指板にリバースヘッド、ロックナットが取り付けられ、ネックには「N1」同様メーカー名の記載は無し。
後にこの「N2」にウォッシュバーン製のネックが取り付けられているのが確認されています。
N3
ウォッシュバーン製のこのギターは、メイプル指板で24フレットのリバースヘッドのネックは「ステファンズ・エクステンディッド・カッタウェイ」というネックジョイント方式を採用しています。
これは通常のボルトオンギターの弱点であったハイポジションでの演奏を容易にする方法で、今後このネックジョイント方式のギターが「ヌーノモデル」の特徴となります。
ピックアップはフロント、リアともにビル・ローレンス製のL-500が搭載。
1ヴォリュームのノブは演奏の邪魔にならない様ブリッジ下に移動、ミニスイッチがピックアップセレクター用に取り付けられています。
無塗装ボディにフロイド・ローズ、リバースヘッドはこのモデルから完成しています。
N4
メインギターとして長らく使用されているウォッシュバーン製のシグネチャーモデル。
「N2」を元に作られたモデルで、N3と違う点はエボニー指板の22フレット仕様ネックにピックアップセレクターは3ウェイタイプでフロントピックアップ下に取り付けられています。
1ボリューム仕様は変わりませんが「メモリーロック」というクリーンサウンドに切り替えるスイッチを兼ねています。
無塗装ボディはアルダー製。ピックアップはリアがビル・ローレンス製のL-500にフロントがギブソン製のPAFが搭載
使用機材
90年ごろのヌーノ・ベッテンコートのステージ機材はシンプルで、ローランド製のME-5マルチエフェクターをコーラス、ディレイ用に使用。
ワイヤレスシステムを使用せず、プロコのライフラインというケーブルを使いADAのMP-1プリアンプとADAのT-1000チューブ・アンプからアンペッグV-4キャビネット。
スタジオでは、マッキントッシュのパワーアンプと古いマーシャル・キャビネット、ADAのプリアンプというシンプルな構成であのサウンドを作り出しています。
N4のバリエーション
この「N4」が完成形ですが、市販に際して本人が使用している「プロトタイプ」を再現した「4N」というモデルが発売されています。
ネックグリップも通常の「N4」よりやや丸く厚みがあり、フロントピックアップがセイモア・ダンカン製の「’59」。
ネックの仕込みを変えブリッジを低めにセットしているようです。
パドゥーク材が使われたモデル「N4 Padauk」(上記写真)、「Authentic」、「7弦仕様のN7」、低価格帯の「N1」、「N2」(上記解説分とは別です)他にも「Vintage」などバリエーションが発売されています。
実際パドゥークモデルは友人が所有していますので後日レビューしたいと思います。
その他ではエクストリーム以外で使用していた「P4」(プリンセス)というワッシュバーン製でレス・ポールを派生させたようなモデルも使用していましたが、現在では生産は終了しています。
画像は検索すれば出てきますが、使用できる画像が見つからなかったので載せていません。
今後手に入ったら載せようと思います。
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